処方カスケードとは?
処方カスケードとは
服用している薬による有害な反応が新たな病状と誤認され、それに対して新たな処方が生まれるというものです。
処方カスケードが起きる要因
処方薬が漫然と投与されている
以前に罹った疾患の治療薬で、すでに症状が安定している場合でも、無意味に薬が投与され続けるなどしてり有害事象があらわれる。
服薬アドヒアランスが低下している
処方された薬を患者がきちんと服用していない場合にも注意が必要です。
医療機関と薬局、薬局間の連携が取れていない
患者さまが複数の医療機関を受診しており、医師が薬の処方状況を把握できていないケースで起きやすくなります。
処方カスケードを防ぐために薬剤師にできること
患者さまの服用状況を把握
薬歴やお薬手帳を確認するだけでなく、ほかの医療機関や薬局の利用有無、OTC医薬品やサプリメントの服用歴についても確認。
お薬手帳の活用
単なる飲み合わせの確認だけではなく、医療機関を超えた連携・協働ツールとしても活躍します。
処方医へのフィードバックや処方提案
薬物有害事象が疑われるような症状があらわれていないかを確認すること、症状の原因が薬剤性である可能性を丁寧に吟味する。
薬剤師には、医薬品のスペシャリストとしての役割が期待されています。
日頃からほかの医療従事者や患者さまとの信頼関係を構築し、服薬情報提供や疑義照会などを通じて、積極的な介入を心がけましょう。